次世代エネルギーが無料で学べる貴重な施設

JR潮見駅から歩いて5分ほど。多くのトラックなどが行き交う産業道路そばに佇むのが「水素情報館 東京スイソミル」。公益財団法人東京都環境公社が運営している同施設は、水をイメージした鮮やかな青色を取り入れた、すっきりとしたデザインが印象的です。

ちょっと運転してみたい…

▲ちょっと運転してみたい…

入り口の手前に停まっていた一台の車、こちらはなんと「水素カー」。どんな乗り心地なのか気になりますね。

一階では、どのようにして水素からエネルギーが生まれるのか、さらに水素から生まれたエネルギーは私たちの暮らしにどのように活用されるのかについて、パネルや体験を通して知ることができます。


スタッフの方もとても親切で、水素について気になることであれば何でも説明していただけるのもうれしいポイントです。

水素がどのようにできるかについては、模型を使って説明してくれています。どうやら、理科の授業で習った電気分解の原理が関係しているようです。模型の右側にある酸素と水素を反応させると、模型の左にある水、さらには熱が生み出されるというわけです。


酸素と水素を原料としており、水と熱しか生み出されないことからクリーンなエネルギーだとあらためて思い知らされます。

図で表すと、こういうことですね

▲図で表すと、こういうことですね

水素は日常のさまざまな場面で活用されていることがわかりますね

▲水素は日常のさまざまな場面で活用されていることがわかりますね

この燃料電池で車が動くんですね

▲この燃料電池で車が動くんですね

こちらは「FCスタック」という本物の燃料電池。


中に薄いガラス板のようなものが無数に見られるわけですが、この一つ一つのセルで化学反応が起きて水と熱が生まれるようです。つまり、このセルが多ければ多いほど発電量が多くなるわけですね。


こちらは330枚のセルが入っている乗用車用の燃料電池、ちょっと触ってみたくなりますが、書いているように触るのは禁止です。

水素を充填する貴重な体験ができる

二階には実に興味深い展示があるのです。それがこちらの水素ディスペンサー。水素ステーションに設置されている、水素を自動車に充填する装置です。


見たことがある方は少ないでしょうし、さらには実際に使ったことがある人はもっと少ないと思います。ところが、同施設では実際に水素を充填する流れを、模型を使いながらスタッフの方に説明していただきながらデモ体験することが出来るんですよ。

まずは、ノズルを水素自動車につなぎ…

脱圧を忘れずにオン

▲脱圧を忘れずにオン

ガソリンスタンドではレバーを引いてガソリンを給油していきますが、水素の場合はボタンを押すだけ。充填開始のボタンを押して水素せば供給スタートです。


ただし、ここで気を付かなければいけないのが充填停止を推した後に脱圧をしなくてはいけない点です。


次世代エネルギーとして水素が注目されているとは聞くものの、とにかく知らないことだらけ。実際に水素ステーションで使われている装置であるものの、水素カーを持っていなければできない貴重な体験です。

ガソリンは単位がリットルですが、水素はキログラムなのですね。小さな点にも発見がたくさんありました。

水素を生かした次世代のまちづくり

そして、二階の中央には街並みを現したジオラマがあります。こちらは2020年東京オリンピック・パラリンピック選手村にもなった晴海フラッグを再現したもの。


なぜその模型があるかというと、オリンピック後の「レガシーとなるまちづくり」として、晴海フラッグでは環境先進都市のモデルとしてふさわしいインフラ整備を計画。その取り組みの一つが、水素エネルギーを活用した街づくりなのです。


水素パイプラインによる住宅・商業施設向け水素供給は、国内初の取り組みとのこと。どのような設備が整えられているのか、ぜひスタッフの方に色々聞いてみてください。

同館の隣にあるガソリンスタンドにも水素ステーションが設置されています

▲同館の隣にあるガソリンスタンドにも水素ステーションが設置されています

また、同施設がある江東区には、水素ステーションが都内で最も多く設置(21カ所のうち4カ所)されています。そのほかにも燃料電池ごみ収集車が導入されていたりと、水素に関する取り組みを積極的に進めています。


我々の知らないところで、水素エネルギーは日常生活にどんどん取り入れられているんですね。

館内の所々に見られるキャラクラーたち

▲館内の所々に見られるキャラクラーたち

次世代エネルギーとして耳にする水素。ここに来れば一気に関心が湧きますし、誰かに話したくなるような話も盛りだくさんです。


大人だけでなく、子どもたちにも楽しめる施設なので、一人でゆっくり展示を見るのはもちろん、家族とも訪れてみてはいかがでしょうか。

水素情報館 東京スイソミル
  • 所在地

    江東区潮見1-3-2

  • 最寄駅

    潮見

  • 電話番号

    03-6666-6761

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