イタリア現地のフォカッチャは学芸大学に隠れていた
▲フォカッチャクラシコ
学芸大学駅の改札を出て、にぎやかな商店街を少し歩くと、突如としてイタリアの街角が顔を出す。そこにあるのが、自家製フォカッチャサンド専門店「TUTU(トゥトゥ)」だ。20年日本に住んでいる僕だが、この店の扉を開けた瞬間、心地よいデジャヴに襲われた。
店内に一歩足を踏み入れれば、そこには整然と並ぶナチュラルワインのボトル、そしてカウンター越しに見える大きな肉の塊や新鮮な食材たち。スタッフの活気ある挨拶と、飾らないけれど温かいやり取り。この空気感は、まさにイタリアの「パニーノテカ(サンドイッチ専門店)」そのものだ。
▲フォカッチャのメニュー
メニューを眺めると、魅力的なラインナップが並ぶ。モルタデッラやポルケッタ、さらには季節のイチゴを使ったものまで。どれも惹かれるが、僕は迷わずClassico(1,680円)を選んだ。構成はシンプルだ。プロシュート、水牛のモッツァレラ、塩レモン、そしてエキストラバージンオリーブオイル。
▲テラス席
合わせる飲み物は、イタリアの国民的ドリンク、サンペレグリノのブラッドオレンジ(500円)だ。突き抜けるような太陽の香りと微炭酸が、フォカッチャの小麦の香りをいっそう引き立てる。テラス席に座り、街を行き交う人々を眺めながらこのコンビネーションを楽しんでいると、ここが東京であることを忘れてしまう。イタリアの午後の、あのゆったりとした時間がここには流れている。
▲ワインやドリンクがたくさん
特筆すべきは、スタッフの距離感だ。プロフェッショナルでありながら、親しみやすく、会話が弾む。料理の味はもちろん重要だが、店を形作るのはやはり「人」だ。彼らのサービスがあるからこそ、この空間は単なる飲食店ではなく、通いたくなる場所になっている。
▲イタリアにいるような風景
学芸大学という街の懐の深さを改めて実感した。本格的なイタリアの味を、気取らず、日常の延長線上で楽しめる贅沢。TUTUは、僕たちイタリア人をも唸らせる本物の味と、心まで満たしてくれる温かな雰囲気を持った稀有な店だ。美味しいフォカッチャと、心地よい風。
ここには、僕たちが愛してやまないイタリアの日常が、確かに息づいている。
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