駅から一番近いのが、創業1895年の柾屋商店

▲7年前に場所を移転、ガラス張りのお店になった創業1895年の柾屋商店
東京都町田市。
JRと小田急が交わる町田駅から徒歩5分ほどの間に、3軒の乾物店があるのをご存知でしょうか。
まず一軒めにご紹介するのは、1895年創業の「柾屋商店」。
7年ほど前に場所が移り、新しい店舗になりました。
小さいながらも、海産乾物を中心にした品揃えで、お店の方も商品について親切に説明してくれます。
今回はイワシ節とヤマクラゲ(ステムレタスの乾物)を購入しました。
THE 乾物店という雰囲気の河原商店

▲まさにTHE乾物店!という感じの河原商店には、珍しい海産乾物も
詳しい創業年度はわからないとのことですが、1800年代後半には創業していたという河原商店は、干しタコや干しタラなど、スーパーではまず見ることがない海産乾物を多く揃えています。
「町田では祭りの時に『貝ヒモ』を煮る風習があってね」
「鰹節は勝男武士だからねえ、縁起がいいんだよ」
などと、いろいろ教えてくれたおばあちゃまが、もうお店に立っていないのは残念。

▲干したらも売られていました

▲干したすきみ鱈を戻してジャガイモとレモンとハーブ風味で煮てみました

▲河原商店で買った干したこは、エイリアンみたいw

▲干しタコをハサミで切ってご飯と炊くだけで、旨みたっぷりのタコ飯に
干しタラについての解説とレシピは
https://yukakosakai.com/sukimitara/
干しタコについての解説とレシピは
https://yukakosakai.com/hoshitako/
富澤商店の本店は町田にあるって知ってました?

▲この一角だけレトロな雰囲気で目立つ富澤商店本店
最後にご紹介するお店は、全国に店舗があるのでご存知の方も多いであろう、1919年創業の「富澤商店」。
今や乾物店としてよりは製菓材料を扱うお店として有名かもしれませんが、元は乾物の専門店でした。
その本店は町田にあり、「なまこ壁」が一際目立つレトロな印象の店構え、商品が所狭しと並んでいます。
お店の人の商品知識も豊富で、質問すればいろいろ教えてもらえますよ。
なぜ、町田に乾物店が多いのか
さて、それにしても、どうしてこんな狭いエリアに3軒も乾物店があるのでしょうか?
それは町田の位置と歴史に関係があるのでした。
多摩地方の生糸の集積地だった、当時「桑都」とも呼ばれた八王子の鑓水地域から横浜港を結ぶ40kmほどの道は、「絹の道」シルクロードと呼ばれます。
1859年の横浜開港後、当時の重要輸出商品であった生糸などを馬に積んで横浜港に運ぶ、そのちょうど中間地点に当たるのが町田でした。
横浜に着いた商人たちが、今度は内地の人たちに売るために、帰りに海産乾物を積んで戻ったのだそうです。
町田で開かれていた「二・六市」と呼ばれる市でも、こうした海産乾物が売られて賑わっていたとのこと。
そんなことから町田には今も乾物屋さんが3軒も残っているのです。
町田に行く機会があったら、ぜひ乾物店巡りもしてみてくださいね。
そしてぜひお店の人に使い方や歴史も聞いてみてください。
みたことがない乾物や歴史との出会いがあるかもしれませんよ。
- 町田駅(JR東日本)
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所在地
町田市原町田1
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最寄駅
町田
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電話番号
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※本記事は2023年12月16日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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