生地が凄い。一体感のある苺ショートケーキ

「アステリスク」の一番人気は、苺のショートケーキ「ガトーフレーズ」だ。通年で販売しているが、私は毎年、冬に食べる。
その生地には、オーナーシェフ和泉光一氏のご実家の和菓子店でも大切にしていたという、カステラなどに使われる小麦粉「特宝笠」を使用。しっかり混ぜても気泡が潰れにくい。さらに、全卵に卵黄や少量の乾燥卵白を加える独自の配合で、より安定した気泡をキープ。ふんわりとしてきめ細やか。蜂蜜の風味が余韻を残すが、単体で突出することなく、生クリームと同じ早さで口どける。
サンドする苺の切り方や段数も、何度か変更されていて、その意味を考えつつ味わうのも楽しい。
随所のブラッシュアップと、敢えて残される手作業仕上げ

「アステリスク」の菓子は、配合や製法、デザインなど、様々なブラッシュアップを重ねている。だから、何度も食べたくなる。
包材類も同様で、10年を経て、大文字だった店名ロゴに可憐な小文字版が登場。紙袋や保冷バッグのデザインも何度か変わり、持つ人の装いを引き立てるよう、より“きれいめシンプル”に。

最近は、シリコン製のお洒落で多彩な型を使う店が増えたが、「アステリスク」では、型メーカーの想定外の使い方をしたり、ひと手間加えたりと、他に無い個性を醸し出す。
「ネージュ」(=雪)という白い雪玉のような冬のチーズケーキも、人手による仕上げが特徴。他にも、カシスのメレンゲをまとった「ガブリエル」や、花の名前を冠した「アガパンサス」など、個性に富んだ生菓子のデザインも魅力の1つだ。
生地とクリームとに癒されるシフォンケーキ

私が最もリピートしているシリーズが「ふわふわシフォン」。春に桜、夏にとうもろこし、ミルクティーなど、限定味も登場。名前どおりふわふわしっとりの生地は、弾力とハリもあり、しっかりと自立する。
紙カップを開き、巻いてある透明シートをゆっくり上に引き抜くと現れる、すべすべした生地。ひんやりした舌触り、ほのかな塩味が、やさしい甘さに奥行きを与える。
ミルキーな北海道産生クリームはこの量でも重たさが無く、クランブルのサクサク食感がアクセント。左右非対称で動きのある絞りもこの店らしい。
中央の穴の部分には、生クリームと合わせたカスタードクリーム。「アステリスク」のカスタードを味わうなら、何と言ってもこの「ふわふわシフォン」と「シュー・ア・ラ・メゾン」だ。特にシフォンは、ほっこりと心和むおやつ菓子で、食べる度に癒される。
2024年には店舗リニューアル予定とのことで、今後もますます目が離せない。
- アステリスク
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所在地
渋谷区上原1-26-16タマテクノビル1F
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最寄駅
代々木上原
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電話番号
03-6416-8080
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※本記事は2024年01月29日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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