大仏さまとの出会いはドラマチック

東京屈指の繁華街であり、絶えず人の行き交う池袋。ところがそんな池袋駅東口から徒歩5分の場所に、芝生が広がる公園や学校、お寺が建ち並ぶ静かなエリアがあることをご存知でしょうか。この緑の多い南池袋エリアで、ひと際目を引く植物を配したモダンなビルが、仙行寺というお寺の本堂にあたります。

本堂1階のドアは開け放たれており、中をのぞくとそこは薄暗い通路のような空間。上からのスポットライトがポツポツと通路を照らし、まるで「怖がらず入っておいで」と誘っているかのよう。そして通路の先にほんのりと灯が見えています。ドキドキしながら進んでいくと、暗闇の中から5メートルはあろうかという大仏さまが浮かび上がるのです。

暗がりからドラマチックに登場したこちらの大仏さまが池袋大仏です。木彫りの釋迦如来像(しゃかにょらいぞう)で像高は4.6メートル。ですが体感的にはもっと大きく感じます。それはきっと池袋大仏が宙に浮いているから。如来という種類の仏さまは蓮台(れんだい)という蓮の花をかたどった台座に乗っていることが多いのです。ところが池袋大仏は宙に浮かぶ雲に乗り、一段高い位置からこちらを見下ろし合掌しています。その迫力に圧倒され、私も自然と手を合わせていました。

人々が手を合わせられる場所を池袋に

池袋大仏は2018年にできたばかりの新しい大仏さまです。東日本大震災により破損した本堂を現在の形に建て直す際、ご住職が「人々が手を合わせられる場所をつくりたい」と新たに大仏さまをつくったのだそうです。そうした場所ですから、大仏さまの納められたお堂「仏音堂(ぶっとんどう)」の扉は開け放たれ、誰もが参拝できるようになっているのです。

仏音堂の右手には雑司が谷七福神のひとつ「花の福禄寿」像、左手には駄菓子コーナーもあります。私が参拝したときも近所のお子さんが楽しそうに駄菓子を選んでいました。お子さんも楽しめるようにとの配慮が嬉しいですね。


池袋に新たに現れた池袋大仏は、老若男女問わず訪れ手を合わせられる、どなたも参拝OK、写真撮影OKという大変気さくで心の広い大仏さまでした。池袋に行った際にはぜひ立ち寄り、心静かに手を合わせてみてください。

日蓮宗 仙行寺
  • 所在地

    豊島区南池袋2-20-4

  • 最寄駅

    池袋

  • 電話番号

    03-5928-3213

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