ロケ地となるのは「THE TOKYO TOILET」というプロジェクトはクリエイターらが渋谷区にある公衆トイレをデザインした「デザイントイレ」。

毎日の何気ない変化に気づき、うつりゆく日常をもっと味わいたいと、この映画と出会ってからは感受性のレーダーが上がったんですよね。役所さん演じる''平山さん''はトイレの清掃員。木々の木漏れ日に目を細めたり、新芽に気づいたりしている姿を見ていると私まで日常の解像度が上がるよう!そんなまいにちを愛する平山さんが普段、掃除しているのは「THE TOKYO TOILET」というプロジェクトにおいて、16人の建築家をはじめとするクリエイターらが渋谷区にある公衆トイレをデザインしたもの「デザイントイレ」。2020~23年にかけて渋谷区内に設置され性別、年齢、障がいを問わず、誰もが快適に使用できる公共トイレを目指したトイレ達はもう芸術で汚い・暗いといったマイナスイメージから抜け出してきているのである。一見するとトイレに見えない、まるでアートのような個性的なトイレが『PERFECT DAYS』の見どころ!私は12月にすべてのトイレを回ってきましたが、その中でも劇中印象に残って、実際行って最も記憶に残った「鍋島松濤公園トイレ」の、公衆トイレを紹介します。集落のような、トイレの村をデザインしたこの公衆トイレの名は「森のコミチ」これちょっと凄くないですか??これ公衆トイレなんですよ?私は初見でリゾートホテルの離れのような、またおしゃれなペンションのような空間だと思いました。建築家:隈研吾さんがデザインされた公衆トイレ。池があり、風車があり、カラフルな遊具があり、子供たちの溌剌とした声が鳴り響く松濤鍋島公園。木の芸術品のようなおトイレはピッタリの世界観です。ぱっと見、やはりトイレには見えません。約240枚の吉野杉のルーバーで覆われた外壁。これが緑の多いこの公園にしっくり馴染んでいて、まさに小路のよう!隈研吾氏はこれを集落のような「公衆トイレの村」と表現しています。確かに、今まで訪れたどこのトイレよりもぬくもりを感じる空間!


そして外観だけじゃありません。

お手洗いの個室は手のこんだ空間に。

写真はユニバーサルトイレの内部。

オストメイト対応器具やベビーベッド・ベビーチェアも備え付けられている。

壁の装飾にはサクラやメタセコイアなどの端材を再利用。もはやカフェの壁のようじゃないですか?


木々の温かみは、安らぎを与えてくれました。


「今回様々な候補地がありましたが、一番緑の深い鍋島松濤公園に設計することで、これまでの公共トイレのイメージを払拭できると思い、この場所を選びました。トイレだけでなく、動線となる道も含めて設計しています。」

と隈研吾さんがコメントされているだけあって

森の散歩道のような、回遊したくなる空間でした。

転々としたライトに照らされるこの道がまさかのお手洗いに続く道だなんて、本当に素敵な新感覚でトイレのイメージがどんどん刷新されていますよね。


改めてこのプロジェクトで、トイレをきれいに使おうと思うようになりました。



この公園があるエリアの松濤といえば松濤美術館、また三島由紀夫が思春期から青年期(1937~1950年)に暮らした家もあるエリア。


駅から少し距離はありますがお散歩したり、文化の風を感じながら鍋島松濤公園と隈研吾さんトイレにもぜひ立ち寄って見てください。


鍋島松濤公園
  • 所在地

    渋谷区松濤2-10-7

  • 最寄駅

    神泉

  • 電話番号

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