
溝呂木 一美
ドーナツ探求家・イラストレーター・グラフィックデザイナー・手芸愛好家。 “ドーナツとは、油の中で夢がふくらむ、幸福な食べ物です。”というキャッチコピーを掲げ、国内外で年間500種類以上のドーナツを食べ、自身のブログや各種SNS、テレビやラジオ、雑誌、Webメディア等でも情報を発信。イラストレーターとしては「かわいい・おいしい・楽しい」をテーマに描いている。主なテレビ番組出演歴は『マツコの知らない世界』『ラヴィット!』(TBS系)、『バゲット』(日本テレビ系)など。著書に『私のてきとうなお菓子作り』(ワニブックス)、『ドーナツのしあわせ 年間500種類食べる“ドーナツ探求家”の偏愛ノート』(イースト・プレス)、『ドーナツの旅』(グラフィック社)あり。
Moi!フィンランドからこんにちは!

▲オレンジ色の壁がかわいい、温もりを感じる店内
たくさんの“ドーナツ供給源”がある吉祥寺で、地元の人たちに長く愛されてきたのが『アーノルド』。1991年にフィンランドの首都、ヘルシンキで誕生したアメリカンスタイルのドーナツ&コーヒーショップです。フィンランドでは60店以上(※)もチェーン展開しており、フィンランド最大のコーヒーショップチェーンとも言われています。(※2024年10月時点)
そんなアーノルドが日本に上陸したのは2013年のこと。東急百貨店吉祥寺店裏に、緑色を基調とし、ドーナツ型のオブジェを並べた看板を掲げたお店がオープンしました。
少しだけ私の思い出話をすると、アーノルドのお店の近くには、『コットンフィールド』という手芸店がありました。当時の私は、コットンフィールドで買い物し、アーノルドでドーナツとコーヒーを味わう、というのを楽しみにしていました。
ところが2019年2月にアーノルドは閉店してしまいます。ちなみに、コットンフィールドも後を追うように同年3月に閉店しました。このときの寂しさは忘れられません。
しかし、アーノルドはそのまま無くなることはありませんでした。さまざまな場所でポップアップショップを展開したり、2020年に川崎に出店したりするなど紆余曲折あり、2021年に東急百貨店吉祥寺店の地下1階にテイクアウト専門店として戻ってきます。そして2024年8月には、同じ東急百貨店吉祥寺店内の3階に移転し、ファン待望のイートインスペースがあるお店として再オープンしました。

▲ドリンクメニューも充実しています
私がアーノルドの歴史を追っているのには、理由があります。それは、私が“ドーナツ探求活動”を始めたきっかけとなったお店で、大変思い入れがあるからです。初めて食べたときに独自の食感と味に感動し、「こんなに美味しいドーナツがあるのか!この世には私が知らない素晴らしいドーナツが、まだまだたくさんあるのかもしれない」と、ドーナツの食べ歩きをはじめたのでした。
卵・牛乳不使用の生地で、驚きのしっとり感

▲美しくカタチがそろっていて、落ち着いた色合いのドーナツたち
アーノルドのドーナツは、フィンランドの伝統的な揚げ菓子「ムンッキ」とアメリカンドーナツを組み合わせたものです。生地に卵・牛乳を一切使用していないのも特徴です。
卵・牛乳を使用していないにも関わらず、ふんわりと軟らかくてもちもち。しっとりとなめらかな口どけを実現しています。はじめて食べたらきっと驚くことでしょう。
種類が豊富で、チョコレートやシュガーをコーティングしたもの、中にクリームやジャムを詰めたものもあります。どれも甘さがほど良く、やさしい味。どこか北欧らしさがあり、シンプルかつ温かみのあるデザインも魅力です。
ベルギー産のチョコレートを惜しみなく使用

▲スッと引いた2本のラインが素敵なのです

▲北欧チックなドーナツ袋のデザインも要チェック
どれを食べるか迷ったら、「プレミアムミルクチョコレート」をどうぞ。
ベルギー産の上質なチョコレートをたっぷりとコーティングした人気メニューです。パリッと砕けるほど、厚くチョコレートを纏っていて、まさに“プレミアム”な逸品。チョコレートが口の中でまろやかに溶けて、ドーナツと合わさっていく、その幸福感たるや!
チョコレートが好きな方にもオススメしたいドーナツです。
さまざまなシーンで食べる人を幸せにします

▲持ち運びにも便利なパッケージ

▲プレミアムミルク、ホワイト、ダーク、キャラメル、ストロベリーの5つの味
いろいろな味を一度に食べたい!という人には、プレミアムミニカップが楽しいですよ。親しい人とのお茶会や、ちょっとした差し入れにも喜ばれそうです。

▲左が「ハートストロベリー」、右が「ハートミルクチョコレート」
ハート型のドーナツは、“アーノルドの顔”ともいえる定番メニューです。中から軽やかなカスタードホイップクリームが、とろりとあふれます。記念日などのお祝いや、大切な人へのプレゼントなどにピッタリです。
優しいドーナツが吉祥寺で待っていますよ

▲おやつの時間を“贅沢なひととき”にしてくれます
私のお気に入りは「ピスタチオ」と「紅茶」。ピスタチオは、チョコレートがコーティングされたドーナツにピスタチオをふんだんにまぶしてあります。ピスタチオのコク、コリコリした食感を堪能できます。紅茶は、紅茶味のチョコレートがコーティングされています。ホワイトチョコレートがベースなので、まるでミルクティーのようです。香り豊かで上品な味わいにうっとり・・・。

吉祥寺は、見たいもの、買いたいもの、食べたいものがたくさんある楽しい街です。井の頭恩賜公園でボートに乗ったり、井の頭自然文化園で動物とふれあったり、吉祥寺美術館で芸術にふれても充実した時間を過ごせるでしょう。おしゃれなお店、おもしろい場所は、本当にあふれるほどあります。
吉祥寺を散策すると、行くところが多すぎて、きっと歩き疲れてしまうはず。吉祥寺散策の予定には、アーノルドでの“ほっとひといきタイム”を設けましょう。散策の途中で寄って、あれこれと行き先を考えても良し、散策の最後に楽しかった思い出を振り返るのも良し、いつ訪れてもステキな時間を過ごせるはずです。
私にとってアーノルドのドーナツは、いつも吉祥寺で待っていてくれる、やさしい友達のような存在。「よかったね」「楽しかったね」とドーナツから語りかけ、心を穏やかにしてくれます。
きっと私以外の誰かにとっても、大切なお店なのです。
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※本記事は2024年10月30日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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