
パフェ評論家 斧屋
パフェ評論家、ライター。これまでに4000本以上のパフェを食べました。パフェの魅力を多くの人に伝えるために、雑誌やラジオ、トークイベントなどで活動しています。著書に『パフェが一番エラい。』(ホーム社)など。
清澄白河「Maison heureux」

東京メトロ半蔵門線の清澄白河駅そばにある「Maison heureux」。今年4月にオープンしたパフェとお菓子のお店です。
シェフ・パティシエの石内恵さんは、パフェ好きによく知られたお店である「パティスリー ビヤンネートル」(代々木上原)で働いたのち、「Beauty Connection Ginza Fruits Salon」(銀座・現在閉店)で店長を務めた方。この2店舗のパフェのDNAを引き継ぎ、そして進化させている、そんなパフェを提供しています。

▲和栗と国産レモンのパフェ
10月にいただいたのは「和栗と国産レモンのパフェ」。11月末くらいまでの提供予定です。
パフェの構成は上から、ナツメグとブラックペッパーのシュースティック、国産レモンのコンフィチュール、グリーンレモンチップ、熊本阿蘇産の和栗のモンブランクリーム、グリーンレモンのジュレ、渋皮栗、愛媛県和栗のジェラート、柚子胡椒のメレンゲ、国産レモンカード、ビターキャラメルソルベ、ヘーゼルナッツの糖衣がけ、国産レモン、洋梨、へべすとブラックペッパーのジュレ、マスカルポーネのブラマンジェなど。ナツメグ・柚子胡椒・ブラックペッパーといったスパイスの積極的な使用が目立つパフェです。
ほかのパフェも、旬のフルーツに複数のハーブ・スパイスを合わる構成で、季節ごとの美味しい果実と、ここでしか出逢えない香りの体験を楽しめます。
ところで栗パフェというと、巷には結構重ためのパフェが多く、ずっしりとお腹に溜まってしまう経験をすることもあるのですが、これは栗パフェとは思えない軽さ。その意味で、このパフェの主役はグリーンレモンと言ってもよいと思います(いや、平等に和栗と国産レモンのツートップとしておきましょうか)。
この日は「璃の香」というグリーンレモンでしたが、日によって品種は変わるそうです。栗の重さを緩和するためのレモンというよりは、このレモンの攻撃性の緩衝材として栗を用いた、と解釈しても良いくらい、レモンの鮮烈さが際立ちます。レモンと栗、すばらしいバランスです。
和栗のジェラートも、軽やかに栗の風味を楽しめる作り。ビターキャラメルソルベにも、グリーンレモンのゼスト(削った皮)が練り込まれています。色は地味ですが、これは大変刺激的なパフェです。

▲「パイン/国産グレープフルーツ/スパイス」
ちなみに、6月にいただいた「パイン/国産グレープフルーツ/スパイス」も、スターアニス・レモングラス・コリアンダー・バジル・フェンネルシード・カルダモンといったハーブ・スパイスを強烈に効かせたパフェでした。
フルーツ以外の素材の味が、フルーツの邪魔をしてしまうことはパフェではよくありますが、香りは結構上手にフルーツと共存・調和できるように思います。その意味で、Maison heureuxは新しいフルーツパフェの楽しみ方を提案しているお店と言えるでしょう。
「Maison heureux」
住所:東京都江東区白河2-14-2-1F
https://www.instagram.com/maison.heureux
12:00-18:00 (L.O. 17:00)
定休日 : 日・月
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