武蔵野うどんの肉汁といえば豚肉一択だったのに!

東京の多摩地区や埼玉など、武蔵野台地には昔ながらのご当地うどん「武蔵野うどん」というものがあります。


武蔵野うどんの定義とは、“地粉”と呼ばれる地産の小麦粉を使用した加水率低めのうどんのことで、少しくすんだ色とワシワシッとした独特の食感が特徴。さらに近年はこの食感を誇張し、驚くほど麺を硬く仕上げる店も増えてきました。


この麺をしっかりと冷やし、豚肉が入った鰹だしの肉汁につけて食べる“肉汁うどん”という食べ方が一般的です。

国分寺駅北口から徒歩4分くらいの場所にある「国分寺 甚五郎」という店も武蔵野うどんの名店の一つ。昭和レトロなアイテムに飾られた店内で、しっかりと小麦の風味が感じられるコシ強めのうどんをいただくことができます。


そんな国分寺 甚五郎には定番の肉汁うどんだけでなく、鴨汁やゴマみそ汁、田舎汁などというつけ汁もあったり、そばやおつまみ、限定うどんなどなど、さまざまなメニューがラインナップ。


多種多様な楽しみ方ができるのも特徴の一つなんですけど、その中でも特に異彩を放っているのは「ラムづけうどん」!

ラムづけうどん(普通盛600g・900円)

▲ラムづけうどん(普通盛600g・900円)

“ラムづけ”とはもちろん、羊肉を使った肉汁うどんのこと。肉汁といえば当然豚肉だとばかり思っていたけど、まさかラム肉を使うだなんて、こんなのアリかよ!



ジンギスカンを彷彿とさせる、甘味とうま味のハーモニー

武蔵野うどんの常識で考えれば、肉汁に牛肉はおろか羊肉を使うだなんて異端児も異端児。ところがテーブルに運ばれてくるやいなや、漂ってくるのはなんとも魅惑的な香り。ラム独特の食欲を激しく刺激する香りがモワ〜ッと広がってくるんですよ・・・。


そこにあるのは肉汁うどんのはずなのに、放つ存在感はまるでジンギスカン・・・!


こいつはやっべえモノが出てきちゃったぞ。あーだこーだと考えてても仕方がない。まずは汁にうどんをつけて、ズズズッといただきます!

おおおおおっ・・・これはいざ食べてみると一段とスゴイ。メチャクチャ長くて歯ごたえバッチリの麺に絡んでくるのは、甘じょっぱいタレとラム肉のうま味。このハーモニーはまさにジンギスカンそのもの! これってもはや、つけ汁界のジンギスカンだ!

そしてつけ汁の中には大ぶりなラム肉が何枚も入っていて、これまた絶品。軟らかくて、甘じょっぱいつけ汁と良く合う味。


使われている野菜がタマネギとニラという点もラムの美味しさを引き立てているし、異端児であることは間違いないけど文句なしのうまさ。発想の大勝利!

個性強めなつけ汁にも負けない、ムニムニのうどん

だけど、そんな個性強すぎなつけ汁と対峙しても、やっぱり主役を張っているのはうどんそのもの。


ジンギスカンのようなうま味の中で噛み締めても小麦の風味とほのかな塩気をビーンと感じられるし、つるつるの喉越しも気持ちがいいし、コシも最高。どんなにラム肉汁のインパクトが強くても、それはあくまでもうどんの魅力を引き立てるためなんだなあ。


武蔵野うどんが好きな人にこそ食べてみてほしい、衝撃的な一杯でした。ごちそうさまでした!

国分寺 甚五郎
  • 所在地

    東京都国分寺市本町3-12-2

  • 最寄駅

    国分寺

  • 電話番号

    042-325-6916

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