可憐でどこか懐かしい、桜をイメージした春のお菓子

毎年春に登場する「パティスリー タダシヤナギ」の桜のお菓子は、私も20年近く、楽しみにしている。最初に誕生したのが「桜のダコワーズ」。続いて生菓子の「Sakura(サクラ)」が生まれた。
近年は桜の開花が早まり、その年の状況にもよるが、3月初めから4月初め頃まで、両方に出会える可能性が高い。

「Sakura」は、2015年春に今のデザインにリニューアル。チョコレートを薄く削り、フリル状にひだを寄せた飾りが愛らしい。ほど良く塩抜きした桜の花の塩漬けも添え、桜餅のような香りとほのかな塩味をプラス。可憐で華やかながら、どこか懐かしい味わいだ。
上は酸味がさわやかなグリオットチェリーのピューレを主体に、苺ピューレと、桜の花のペーストも少し加えた華やかなピンク色のムース。下はやさしい甘さのホワイトチョコレートのムースで、中に甘酸っぱいグリオットチェリーコンポートの粒入り。土台のスポンジ生地には、イタリアのさくらんぼリキュール“マラスキーノ”を浸み込ませてある。
レストランでの経験が生かされた軽やかな食感と甘さ

柳氏は、かつて港区にあったグランメゾンのフレンチレストラン「クレッセント」でシェフパティシエを務め、コース料理の後でも食べたくなるような、甘すぎず体の負担にならない軽やかなデザートやお菓子を追究してきた。
店に並ぶ品も、甘さがかなり控えめに感じられるが、単に糖分を減らしているのではなく、甘いと感じさせない工夫や、その分、素材の香りや味を引き出して満足感を高める工夫が施されている。少量の塩味を加えるといった手法もその一つだ。
お花見や春のお祝いにふさわしい季節限定品

「桜のダコワーズ」は、春のお祝いギフトにも人気だ。表面はサクッと、中はふっくら歯切れの良いダックワーズ生地で、グリオットチェリーのピューレと刻んだ実を混ぜ込んだバタークリームをサンド。一口かじると、鮮やかなピンク色とさわやかな甘酸っぱさ、ほのかな桜の香りが広がる。
お花見や何かの集まりなど、まとまった数が必要な時は、事前予約するのがオススメだ。
近くには桜並木の散歩道もあり、毎年、桜祭りも開催される。その時期に行けば、春をいっそう満喫できそうだ。
- パティスリー タダシヤナギ 八雲店
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所在地
目黒区八雲2-8-11
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最寄駅
都立大学
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電話番号
03-5731-9477
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※本記事は2025年02月27日時点の情報です。掲載情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
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